Booster のトラッキングパラメータの扱い
Repro Boosterは、URLに含まれる特定のパラメータを処理することで、より効率的なキャッシュ利用を実現し、ページ読み込み速度を向上させます。管理画面から処理対象のパラメータをカスタマイズすることも可能です。
URLパラメータの処理について
Repro Boosterは、URLに含まれる特定のパラメータを処理します。デフォルトでは一般的なトラッキングパラメータが自動的に処理されますが、管理画面から処理対象のパラメータをカスタマイズすることができます。
多くのWebサイトでは、広告やマーケティング分析のためにURLにパラメータが付与されることがあります。これらのパラメータは、ユーザーごとに異なる値を持つため、同じページでもURLが異なってしまい、キャッシュの効率が低下する原因となることがあります。
Repro Boosterは、このような問題を自動的に解決し、より効果的なキャッシュ利用を実現します。
どのようなパラメータが処理されますか?
デフォルトの処理対象パラメータ
管理画面で特別な設定を行わない場合、Repro Boosterは以下の一般的なパラメータを自動的に処理します:
UTMパラメータ
utm_source
- 参照元の識別utm_medium
- メディアタイプの識別utm_campaign
- キャンペーンの識別utm_content
- コンテンツの識別utm_term
- 検索キーワードの識別
クリックIDパラメータ
gclid
- Google Ads クリックIDyclid
- Yahoo! 広告 クリックIDfbclid
- Facebook クリックIDmsclkid
- Microsoft Advertising クリックID
カスタム設定
管理画面の「キャッシュキーから除外するURLパラメータ」設定で、キャッシュキーの計算時に除外する(=処理する)パラメータをカスタマイズできます。カスタム設定を行った場合、上記のデフォルトパラメータではなく、設定したパラメータのみが処理対象となります。
管理画面での設定方法
設定手順
- Repro管理画面にログイン
- 対象のアプリケーションのBooster設定画面に移動
- 「キャッシュキーから除外するURLパラメータ」セクションで、追加ボタンを押して入力ボックスを表示
- 各入力ボックスに処理したいパラメータを1つずつ入力
- 例:1つ目の入力ボックスに
utm_foo
、2つ目にhogeclid
、3つ目にcustom_param
- 例:1つ目の入力ボックスに
- 設定を保存
設定の動作
- 設定が空の場合:デフォルトのトラッキングパラメータ(UTMパラメータとクリックIDパラメータ)が自動的に処理されます
- カスタム設定がある場合:設定したパラメータのみが処理対象となり、デフォルトパラメータは処理されません
処理の流れ
- ユーザーがパラメータ付きのURLにアクセス
- Repro Boosterが設定に基づいて対象パラメータを処理(デフォルトまたはカスタム設定)
- 処理後のURLでキャッシュを検索・利用
- より効率的なキャッシュ利用により、ページ読み込みが高速化
どのような効果がありますか?
キャッシュ効率の向上
パラメータを適切に処理することで、同一コンテンツに対するキャッシュ効率が大幅に向上します。
デフォルト設定の例:
- 処理前:
https://example.com/page?utm_source=google&utm_medium=cpc&gclid=abc123
- 処理後:
https://example.com/page
カスタム設定の例(utm_foo
とcustom_param
を設定した場合):
- 処理前:
https://example.com/page?utm_source=google&utm_foo=test&custom_param=value
- 処理後:
https://example.com/page?utm_source=google
(utm_sourceは処理されず、utm_fooとcustom_paramのみ処理)
ページ読み込み速度の向上
キャッシュ効率の向上により、オリジンサーバーへのリクエスト数が削減され、ページ読み込み速度がさらに高速化されます。
サーバー負荷の軽減
キャッシュの効率的な利用により、オリジンサーバーへの負荷が軽減されます。
注意事項
機能の適用範囲
- この機能は、Repro Boosterが有効になっているページで自動的に動作します
- パラメータの処理は、キャッシュ処理の段階で行われるため、Webサイトの動作には影響しません
- 処理されるのは上記で指定されたパラメータのみで、その他のクエリパラメータは保持されます
分析への影響
- パラメータの処理は、キャッシュ処理の段階でのみ行われます
- Google AnalyticsやAdobe Analyticsなどの分析ツールでは、引き続き正常にトラッキングデータを取得できます
- マーケティング効果の測定に影響はありません
よくある質問
Q: 独自のパラメータも処理できますか?
A: はい。管理画面の「キャッシュキーから除外するURLパラメータ」設定で、独自のパラメータを指定できます。カスタム設定を行った場合、指定したパラメータのみが処理対象となります。
Q: デフォルトのパラメータ処理を無効にすることはできますか?
A: 管理画面でカスタムパラメータを設定することで、デフォルトのパラメータ処理を無効にできます。空の設定にした場合は、デフォルトのパラメータ処理が有効になります。
Q: 設定したパラメータと、デフォルトのパラメータを両方とも処理することはできますか?
A: いいえ。カスタム設定を行った場合は、設定したパラメータのみが処理対象となります。デフォルトのパラメータも含めて処理したい場合は、それらも含めてカスタム設定に追加してください。
Q: 処理されたパラメータは分析ツールで確認できなくなりますか?
A: いいえ。分析ツールでは引き続き正常にトラッキングデータを取得できます。処理はキャッシュ処理の段階でのみ行われます。